メンバー:漆原、児玉
9/14:4:50槍見温泉駐車場-7:05錫杖沢出合-8:40左方カンテ取付き-12:30終了点
9/15:5:50テント-6:301ルンゼ取付き-11:20終了点-14:00駐車場
初めての錫杖岳だが天気にも恵まれ快適な登攀となった。1ルンゼではちょっとルートを間違えて怖い思いをしたが本ルートは快適そのもの。1ルンゼはアブミのルートがあると思っていたが殆ど不要であると思った。また、残置のランニングは殆どなく自分でランニングを作って行く必要があるがビレイ支点は概ねしっかりしたものがあった。天候もテントに戻って来ると雨になったが登攀中は降られなく良かった。


9/14 左方カンテ 晴れのち雨
槍見温泉の無料駐車場に車内で前泊し朝駐車場を出発。錫杖沢出合にテントを張り早速取付きへ。取付きには既に登っているパーティの声がする。取付きには前のパーティの靴が置いてあり自分らも置いて行くことにした。
1ピッチ目(Ⅳ+):児玉
凹角を行く。特に難しい所はないが残置ランニングが何もないのでカムで取って行く。カムもそんなに持って来ている訳ではないので簡単なところはランナウトをかなりした。

2ピッチ目(Ⅳ):漆原
引き続き凹角を行く。ピナクルのところまで。


3ピッチ目(Ⅴ+):児玉
ピナクルを登り小ハングを乗超し右上。ガイド本ではボルトが連打されていると書いてあったが全て切り取られてあった。しょうがないので頼りないクラックにカムを気休めに取り乗超す。

4ピッチ目(Ⅳ):漆原
チムニーは一見難しそうだが、中にはホールドがあり思ったほどではない。

5ピッチ目(Ⅴ):児玉
初めクラックの方から左のフェースに取り付く。ガイド本にあったボルト類は取り去られているが、新しめのハーケンが1本打ってあった。最低限のランニングがカムで取れる。

6ピッチ目(Ⅱ)
7ピッチ目(Ⅳ+、A1):漆原
核心部。初めのつるつるのフェースが嫌らしい。悩まずワンポイントでA1を使うと楽ちんだった。フェースを登るが直ぐ後ろに岩がチムニー状に迫っているのでそれをうまく使うと意外に楽だった。最後にちょっとした小ハングを超える。




8ピッチ目(Ⅳ):児玉
細かいフェース。ちょっと嫌らしいので途中から右に出て登る。

8ピッチ目を1ピッチ登りこれ以上行ってもしょうがなさそうなのでそこから懸垂で降りた。途中注文の多い料理店の方に降りる。注文の多い料理店を登っているパーティがいる。ワイド系のクラックで#5を使っていた。
1ルンゼの下見をして戻る。テントに戻ると雨が降り出してきた。意外に降っている。
9/15 1ルンゼ 晴れのち雨
夜明けと同時にクライミングをしようと思っていたが、昨日雨なので少し遅く出発。取付きに着くと昨日も登っていたパーティが既に1ピッチ目を終了するところだった。
残念ながら4・5ピッチを間違えてしまい一旦途中まで降りて登り返したが、ルートのピッチがずれてしまったて良く分からない。
1ピッチ目(Ⅳ+):漆原
凹角左を行くが途中、漆原君がA1で登る。何か違う感じだが良くルートが分からない。A1は使わないと思うのだが。。。切るところが違うのか。。。ルートが違うのか。


2ピッチ目(Ⅴ):児玉
スラブを行くがⅤ級には思えなく簡単。

3ピッチ目(Ⅳ-):児玉
なのでもう1ピッチ自分が行く。1ピッチ目の切るところが違うのか???V字岩壁下まで。
4ピッチ目(Ⅲ):漆原
左にトラバースして左上。上に難しそうなルートが見える。

5ピッチ目(Ⅳ+):児玉
ここと次のピッチがどうも間違えたようだ??しかし後で記録を調べるとここを1ルンゼとして登っている記録もある???である。
とりあえず間違えたルートで記述します。
凹角を左上し途中右に越えまた左上とガイド本と同じように行ったつもりなのだが。。
Ⅳ+~Ⅴ級くらいが3~4か所あった。結構厳しい。


その次のピッチも:児玉
上に3本の凹角が見える。真ん中が濡れている。まずは右の凹角から上がり真ん中の凹角に移ろうとしたが真ん中の凹角に打たれていた右壁のハーケンが動く。少し上の左壁にもハーケンが打たれているが届かない。そのすぐ先には支点が見える。A1で行くところだと思うがハーケンが動くのでは。クラックに手を入れるが濡れているし足のホールドは皆無。濡れていなければ行けたと思うが踏ん切りがつかない。そうしていると前のパーティが懸垂で「間違いましたね」と言って降りて行った。
しょうがないので下に降りて左下に見える支点まで降りた。よく見るとその左上にも新しいしっかりした支点がある。

6ピッチ目(Ⅴ、A1?):漆原
よく分からないがこちらの方が登られているようだ。漆原君がアブミを出して奮闘しているようだがちょっと時間が掛かっている。結局アブミは使わず抜けたようだ。
7ピッチ目(Ⅳ+):児玉
ここからハーケンが残っていた。左上して左のスラブを登り右へ。左上してテラスへ。

8ピッチ目(Ⅳ):漆原
チムニーを越え右から垂壁を超える。

下降は同ルートの懸垂。
間違えたピッチも含め緊張した楽しいピッチであった。あの1本のハーケンがしっかりしていればA1であとちょっとで抜けれたのに残念。しかし、充実した1本となった。